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金魚



ガラス一枚で隔たれた世界

そこにいるのに

貴方に触れることは出来ない

体温は感じられない





貴方の態度はいつもそう。
いつも距離をおいて私を見つめる。

まるで金魚鉢で飼われている金魚の気分。

私はその中で暴れる。
でも、貴方はその隔たれた壁の向こう側からこちらをみつめるだけ。

私はその中で見つめる。
でも、貴方がそばに来てくれなくちゃその姿をみることすら叶わない。

貴方がいなくちゃ、息すらできない。
貴方がいなくちゃ、生きていけない。

貴方はそんなことすべてお見通しで、私を観察しつづける。
私は貴方の前でただただ泳ぎつづける。
泳ぐことでしか、貴方に思いをとどけることができないから。
この水の中では、声も温度も貴方には届かない。

ただ、ただ。
泳ぎ続ける。
ただ、ただ。
泳ぎ続ける。

私に飽きると、貴方はそこを離れまた違うところへ行ってしまう。
私をおいて、どこか遠くへ。

私の目の届かないことろへ。
私の手の届かないところへ。

でも、気が付くとまた貴方はそこにいて。
私を見つめる。
その繰り返し。

ただ、わかることは一つ。
貴方がいなくちゃ生きていけない私は、今日もまだ生きている。
貴方の愛で生きている。





ガラス一枚で隔たれた世界

その向こう側では

私は生きてゆくことが出来ない

息が続かない





* * * * * * * * * * * * *

2007/01/10



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